2017. 09.01 FRI

Apple Invests $1B In Original Content Production, Enhance Competitive Strategy.
米Apple、オリジナルコンテンツ制作に10億ドルを投資。
Amazon、Netflixと競合戦略を強化。

 米Appleは、今後12か月で、オリジナルコンテンツ制作に約10億ドルを投資する計画があるという。
AmazonやNetflixといったオリジナル番組を提供するビデオ配信サービスを意識した、競合戦略の強化を見せた。
同社は、Apple MusicやApp Storeなどのサービスを含むサービス事業について2020年までに収益を倍増させる計画がある。
オリジナルコンテンツ制作への投資で、ビデオの普及を加速させる。

 Appleは6月に、「Breaking Bad」、「Better Call Saul」、「The Crown」などのヒット番組を生んだ、ソニー・ピクチャーズテレビジョンの共同社長である、ジェイミー・エルリヒト(Jamie Erlicht)氏とザック・バン・アムバーグ(Zack Van Amburg)氏を雇用した。
彼らが率いる、ロサンゼルスに拠点を置く新しい番組制作チームが、Apple Musicや事業計画にあるビデオストリーミングサービスのテレビ番組や映画を制作する。年末までに10作品ものオリジナル番組をリリースする予定という。

 同社は今春に、2つのテレビ番組のスピンアウトバージョンをiTunesで配信することを発表した。
そのうちの1つ、アプリ開発者のオーディション+リアリティ番組「Planet of the Apps」は6月6日から、そしてトークバラエティ番組「レイト×2ショー with ジェームズ・コーデン」で大人気の「Carpool Karaoke」は、予定より大幅に遅れながら8月1日より配信を開始している。

Planet of the Apps Trailer

CarPool Karaoke trailer

 Appleは更にコンテンツ開発展開を促進する。 8月中旬には、WGN Americaケーブルネットワークの社長を務めるマット・チェーニス(Matt Cherniss)氏を雇い、米国を担当するチーフエグゼクティブに任命し、コンテンツ制作チームの構築を強化した。
チェーニス氏が米市場を担当し、番組制作の共同責任者エルリヒト氏とアムバーグ氏は、国際側に注力する。

 実は、Appleが計画している約10億ドルという予算は、NetflixとAmazonがオリジナルコンテンツ制作に注ぐ予算よりも大幅に少ない。
Netflixは、2017年のコンテンツ制作に60億ドルを投資する計画であり、Amazonによる予算は、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーのアナリストは約45億ドルと見積もっている。
HBO (タイムワーナー)は、「ゲーム・オブ・スローン」の1エピソードに1000万ドルを制作費に充てたことも報告されており、今年度は25億ドルをオリジナルコンテンツ制作にかける。

 以前、iTunesでの収入の大部分は、映画レンタル販売が占めていた。 しかしNetflixやAmazonといったサブスクリプション制ストリーミングサービスの登場で、ユーザーはiTunesの映画レンタル販売から離れていく。
ウォールストリートジャーナルの報道によると、iTunesが50%を占めていた映画レンタル販売の市場シェアは、2012年には20~35%に低下した。
反面、昨年度における市場全体のデジタル映画レンタル販売は、Appleが市場シェアを失ったにもかかわらず、12%増の53億ドルと報告されている。
Appleはオリジナルコンテンツを加えることでサービス事業を促進し、ジャンルを広げたサービス展開が行えることで、Appleのエコシステムを広げようとしている。

 

 

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